池田町のホタルで有名な検見川の近く、なだらかな斜面に建てた、アトリエ併用住宅です。道路から一段上がった隣にはご両親の家があり、道路に面したレベルを彫金家の奥様のアトリエ。ご両親の家と庭を共有するように、リビングダイニングのフロア。アトリエの上部に、寝室や浴室を計画しました。
敷地の高低差を利用して、アトリエ、リビングダイニング、個室をスキップフロアでゾーニングしています。
アトリエの大きな窓からは、道路にアトリエの雰囲気が感じられます。
道路に面した作業台は、厚さ9㎜の鉄板で、金属を叩いたり、熱したりして作業する彫金のアトリエならではの仕様です。細かな作業を行う彫金ですが、直射日光の当たらない北に向いた大きな明るい窓で、昼間は自然光で色や輝きをチェックしながら作業しています。
MAUVE/山本葵さんのHPはこちらhttps://mauve-montagne.com/
山登りが大好きで、山のピンバッチの他、結婚指輪など、オリジナルの彫金作品で人気の作家です。
アトリエの脇は、玄関からリビングダイニングフロアに上る土間のスペース。
アウトドアの好きなご夫婦の様々な道具や、スキーのチューンナップを行うスペースです。
土間から続くリビングダイニングは片流れの天井の高いワンルームで、南に面した大きな窓からは、庭を介してご両親の家に繋がります。
インテリアの仕上げは、コストを抑えて、天井は断熱屋根パネルのOSB合板の素地。壁はラワン合板の素地です。
ラワン合板は明るい色から、暗い色まで、板ごとに色合いが違うのですが、大工さんが板を選んで、リビングダイニングは明るい色調の板で揃えてくれました。
ダイニングは、コンロを組み込んだ造り付けのテーブルで、調理をしながら家族が集まります。
ダイニングからは、階段室から2階の様子も感じられます。
階段室には、子供の絵本や美術書のミニ図書館スペースも設えています。
ミニ図書館スペースには、スキップフロアの屋根の段差を利用したハイサイドライト。
寝室の壁もラワン合板。こちらは落ち着いた雰囲気にするために暗い色調のラワン合板を選んで張っています。右手の物干しテラスに繋がっています。
ご両親の家から見た夜景です。2世帯がつかず離れず、お互いの生活を感じながら暮らしています。