「料理の家」(お施主さんは、パン焼きの家に改めて下さい・・・との事)
奥さんは、パン焼きの趣味が高じて、このお宅でパン焼き教室を開く予定です。
ですから、何といっても、大勢で作業できる特注のキッチンが、この家の最大の特徴です。
手前が、大理石の一枚板を貼った、パンこね台。奥に見えているのは、西ドイツAEG社製の200Vの電気コンベクションで、火力はガスコンベクションに勝るとも劣りません。
階段脇の薪ストーブも、ピキャン・クッキングストーブ。2段ある耐熱ガラス扉の上段が、薪を焚くスペースで、下段は、クッキングオーブンになっています。
ダイニングホールは、吹き抜けの開放感あふれるスペースで、その脇に、御主人の書斎(書院)をしつらえた和室が繋がります。
室内も外観とイメージを同じく、古色に染めた柱梁と、漆喰の壁で仕上げています。
大きな吹き抜けを介して2階と繋がり、2階には、勾配屋根をインテリアに表現した、子供部屋と寝室を計画しています。
ご家族全員の名前漢字に「月」が部首として入っているので、玄関上の月型窓に月のデザインを取り入れました。夜、帰宅すると、室内照明に照らし出された「三日月」が出迎えてくれます。
step. 3
お施主さんは、step1での、洗面・風呂を中2階に計画した案が、とても気に入っていたようです。1階は、パン焼き教室やお料理教室で、大勢の方が出入りします。プライベートな水廻りを1階のパブリックスペースと隔離することで、明快な構成になります。
step2での、下屋のバランスを活かしながら、中2階の水廻りの下に、車庫を計画しました。車庫は階高が低いので、車庫の上部は中2階の高さになります。
step1での断面構成・step2での下屋のバランスを組み合わせながら、新しい案step3がまとまりました。
step. 2
建築主の奥さんは、パン焼きが好きでその腕前は玄人はだしです。家が完成したら、自宅でパン焼き教室を開くのを楽しみにしています。
広い調理台を囲んだキッチンと、大勢で食事のできるダイニングホールがプランの特徴で、ダイニングホールの階段吹き抜けには、ピザを焼くことの出来る薪ストーブを設置しています。このダイニングホールの脇には、書斎コーナーの大きな文机と本棚を備えた、茶の間が続きます。
2階はプライベートスペースですが、子供部屋は書棚を併設した室内物干しを中心に回遊動線で繋がります。
もうひとつの希望は、「瓦屋根の日本家屋」でした。切り妻屋根の2階建てに、玄関や茶の間の下屋をまとい、主屋と下屋のバランスが美しくなるようにデザインしました。
外観のデザインには、木格子や、敷桁から持ち出しの布団干しなど、古くからの日本家屋のモチーフを組み込んでいます。
ご家族全員の名前漢字に「月」が部首として入っているので、玄関上の月型窓に月のデザインを取り入れました。夜、帰宅すると、室内照明に照らし出された「三日月」が出迎えてくれます。
step. 1
料理の好きな奥さんが、将来は自宅でお料理教室を・・・という希望をお持ちで、
建物の南側の明るい場所に、巾2間でキッチン・吹き抜けホール・茶の間が続きます。
キッチンは調理台を囲んで、皆で調理できるように計画しています。
2階は寝室と子供部屋のプライベートな空間をフレキシブルに使えるように考えています。
1階は、来客の多いパブリックな性格になる為、浴室・洗濯・脱衣は、階段の踊り場レベルに計画し、プライバシーを持ちつつも、1階からも使いやすい位置に考えました。